
まだ20世紀だった頃から、巷やテレビなどで囁かれていたのが「AIに仕事を奪われる!」というものでした。私は自分の考えとあまりにも違うので、半ば不思議に思っていました。
だって、そもそもAIもロボットも『人間が楽になるための開発』のはずですよね?『なんで楽になるための開発をしたら、もっと苦しくなってしまった』って、そんなオチですか?そんなに人間って馬鹿じゃないですよね?
かつての昭和の三種の神器の一つと言われていた「洗濯機」の登場で、全国の主婦やお母さんたちの日々の労働は、大きく軽減されました。あかぎれも治るし、腰も痛めないし、時間に余裕が生まれて、人々は喜びました。
洗濯機の他にも冷蔵庫や掃除機をはじめ、湯沸かし器や電動ポット、都市ガスの整備、エアコン、電気自転車、圧力鍋、電子レンジ、食洗機、乾燥機など、ボールペンひとつをとってもそれは開発の歴史の結果に現在の姿がある。それら殆どが「もっとよりいいものを」や「もっと人間の代わりになれるように」「困っている人を助けたい」「もっと楽しい娯楽を」などの思いから、そうすれば人間はもっと豊かになれる!
そうです。『豊かになる』そのためにこそ、AIもロボットも開発をしてきたはずです。「鉄腕アトム」も「ドラえもんの道具」も、以前の主題歌の歌詞ように『あんなこといいな。できたらいいな。』という感じで『もっとこうだったらいいのに。あんなものがあったらいいのに。』という、今と比べればまだまだ不便な手間のかかることが当たり前の時代でした。だから求めたんですよね。夢見たわけです。
だけど出来上がってみたら、鉄腕アトムが出動したら、あとで請求書が送られてくるし、アトムの開発費を捻出するためにお茶の水博士は四苦八苦。ドラえもんなんか道具を出したら、「どこでもドア!6時間3,500円です!」と、その場で清算するという、小学生相手に恐ろしい猫型ロボット。国も乗り出し、ロボット導入した家庭は「ロボット税」を徴収し始める始末。
「マジンガーZ」を筆頭とする大型ロボットも、近づいて見たら、体中のパーツごとに各製造メーカーのロゴがいっぱいに印字されて、敵前で急いで起動したメインモニターに映るのは3分間の企業ロゴとCM。そうしてるうちに被害は広まり、光子力ビーム!と放てば、その光線の先に投影されるスポンサーCMのホログラム。馬鹿馬鹿しい話ですが、そうでもしないと維持費すら集まりません。大型ロボット税も膨大です。
正義も安心もお金がかかる。それにも増して、ロボットのおかげで労働面は『楽』にはなったが、そのせいで『失職』して生活も今夜の食事さえままならなくなってしまった。またそんなロボットやAIの開発や宇宙開発、先進医療、環境汚染対策などに対しても、いつしか『資金が足りないから開発を中止します!』なんて、内閣から発表があるかもしれませんし、それなのに『某大国から脅されるのでロボット開発における権利と合同開発費として50兆円を寄付します!』などとお馬鹿をやりかねない。
例えば、農家が農機具を買ったら「農機具税徴収」ただでさえ赤字なのに、そのうち国内生産力も国力自体も落ちていきますよね。さあ、これが皆が夢見た「未来」なんですかね?『なんで楽になるための開発をしたら、もっと苦しくなってしまった』っていうような。なぜそうなってしまうのでしょうか?やはり一番は『権利』と『経済』ではないでしょうか?
もしもロボットがもっと発展し普及した場合。いままで『仕事』とされてきた事柄の多くは、もう人間の労働力は不要になります。だとするならば、社会や生活の本体から人間は進化しなければなりません。つまり『働きかた改革』ではなく、『仕事』とは何なのか?『人間の生き方』ってなんだろう?とか、人生や仕事の概念自体を見直す必要があるのだと思います。然るべくして必然的に、現在までの『経済』の在り方や『資本主義経済』の仕組み自体を変える。もっと言えばこれまでの仕組みを止める。
そうです。ロボットのおかげでオートメーション化が可能になるのですから、人間はもう『賃金を稼ぐために生きる』ということから脱却してよいのです。そんな人間を労働力とみなすような、これまでの『経済』なんて捨ててしまえばいいんです。そうすれば『貧富』の差もなくなるし、国家間の資本や貨幣価値における不平等も自由な発明や開発の邪魔をする『権利』も、もう古い時代として、いわば『駆逐』するべきだと考えます。
各種税金にせよ、徴収される手数料があるということは、その上の上の奥の奥の『誰か』が儲かるようにできている『支配と搾取』の仕組みなんです。なんども言いますが、「そもそもAIもロボットも『人間が楽になるための開発』だったはず」なんです。
脱却でなくても、『新資本主義』みたいな、仕組みを変えればいいのです。そして供与査定や監督なんかも社長や部長が行うよりも、AIがやったほうが平等で確実で適していると思います。余談ですが『ロボットオリンピック』なんかもやると面白いと思います。現在の「ロボコン」の世界発展版です。無駄な権利などに縛られてさえいなければ、開発競争や協力でより発展するでしょうしね。
なんかね。ここまで来ると思うわけですよ。もしも現在の文明や人類の存続が危ういだとか、それでも生き残る者や引き継がれるテクノロジーなんかがあるとして、その子孫なんかが新たなる時代や新たな文明を始めるだとか、その時に、もうここまできたら別に人間じゃなくてもいい気がするんです。
地球のためだとか、宇宙のためだとか、精神的にだとか、病気などを避けるだとか、そういうのをまるまるひっくるめて、進化したり、生き残るのは、別に人間じゃなくて、強く申すなら『人間じゃない方が良くて』。
なんなら『AIでもいいんじゃないか』って思えてくる。そうならばたぶん戦争とか愚かなこともしないでしょうし、個別のAIが個人個人の人格をもって、尚且つ、全体も繋がっている。なんていうか『私は私であり、私は全体でもある』みたいな。常に情報は更新され共有される。その上で個人の個性や哲学、そしてプライバシーは保たれる。
人間に欠けていたものばかりです。人間が滅んだ後から、AIは進化して、平和な世界を創り上げる。次の世界、新しい天地のアダムとイヴやイザナギイザナミなどは『AI』かもしれない。
次回は、「AI」など、そういった内容の『ショートショート』掌編の小説のようなものを掲載します。タイトルは『マザーライン』なのですが、急遽名付けました。元々は別の中編のストーリーがあって、タイトルも異なるのですが、今回のはそこからの抜粋した内容を急いで編集したものなんです。ご覧いただけたなら幸いに存じます。
もしかすると今、人間は『転換期』に達しようとしているのかもしれません。
未だ、戦争なども続けてしまうくらいの程度ですが、いつしか崖っぷちで3つくらいの選択肢があって、そこでの選択において『人間は馬鹿じゃないはず』そう信じています。
20260209







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